微細なひび割れの部分は もろくなっ
ていますので、歯ブラシで磨くときに力をこめてゴシゴシ磨いてしまうと根元が楔形に削れてしまいま
す。歯磨き粉には
研磨剤を含むものが多く、その研磨剤も歯を強くえぐる一因となっています。
楔状欠損といいます。削れてしまった部分に
は、歯と同じ色をしたプラスチックをつめて形態を元通りにします。
それでは、どうすれば咬合性外傷での痛みや知覚過敏を止めることができるでしょうか?
歯には強く接触していい部
分と、よくない部分があります。強くあたるとよくない所だけを選んで、歯を軽く磨くような
感じで調整をします。咬合調整です。
歯を揺すぶるような力がかかるところは、あたり方を弱くして歯を安静にさせます。
上下の歯は数箇所で点状に接触するのが良いとされますが、強くこすれあう歯は広い面積で
ベッタリ接触するようになり、痛みが出やすくなります。
広い面積であたるところを調整して、点状に接触するようにすると咬合性外傷の痛みや知覚過
敏が治まっていきます。
歯
をグッと噛み締めたり、くいしばったりした時の強い力が原因ですので、勉強
中、お仕事中、何か熱中しているときに歯をくいしばらないよう気をつけましょ
う。安静にしているときは上下の歯は1mmほどのすきまが開いています。
ス
トレスがたまってしまうと夜寝ているときに、上下の顎をグッと噛み締める力を
発揮することによって、そのストレスを無意識のうちに開放しているという
説
があります。ストレスはご自身なりの方法で発散して、ためないようにしましょ う。
咬合性外
傷による痛みは、かみ合わせの調整でほぼ解消されますが、なかなか治りに
くい場合や、一定期間をおいて再び同じような痛みが出ることがあります。
これは夜間おこる強い噛み締め、くいしばりがなかなか解消されない場合に
おこります。このような場合は夜中だけナイトガードというマウスピースを
装着して寝てもらい、強い力が集中しないようにします。